第2回目となる和食アドバイザー スキルアップ講座を5月6日(土)に開催しました。今回のテーマは「茶懐石への招待」です。
茶懐石とは「茶事を催す際、茶をふるまう前に供する食事」のことです。主催者である亭主による一汁三菜を基本とした素朴な家庭料理で、禅僧が空腹をしのぐために温めた石を懐に入れ、座禅を組んだことからこの名がついたと言われています。
今回は、前橋市で茶の湯・煎茶・いけばなの教室「ちゃいはな」を主催する浅田宗暁先生が亭主を務め、和食アドバイザー検定実技講習会の礼儀作法講師の長谷川翔雪先生に解説をお願いしました。
当日はお天気にも恵まれ、浅田先生宅のお庭の新緑も美しく、最高の茶事日和となりました。おもてなしの心と日本文化の美を身近に感じられるよい機会となりました。
以下、参加された神宮さんの感想をご紹介します。
初座は迎え付けの後、「懐石」のおもてなしを受けました。
まずは、向付け、汁(味噌汁)、ご飯をいただきました。次にお酒(もちろん、飲まない方はノンアルコールです)を盃でいただきます。その後、すまし汁仕立ての椀盛り、強(しい)肴(ざかな)(海老、筍、サヤエンドウ)、そして焼きもの(焼き魚)と順に運ばれて来ます。ここまでが、一汁三菜です。
そして、箸洗い(桜湯でした)の湯吸いものをいただいた後、八寸・酒と続きます。最後に、湯桶の順で進みました。続いて、「炭手前」を拝見しました。(今は夏季なので、懐石・炭手前の順だそうです。冬季は炭手前・懐石の順とのこと。)初座を締めくくる主菓子は端午の節句にちなんだ、可愛らしい兜のお菓子をいただきました。
その後、「中立ち」といって、露地ぞうりを履いて内露地(先生宅のお庭)へ出て、「濃茶」の合図を待ちました。
迎え付けとして、喚鐘が鳴らされます。つくばいで手・口を清めてから、再び入室です。いよいよ、後座のはじまりです。
「濃茶」は静寂さ、緊張感の漂う中、濃茶を飲み回しでいただきました。
その後、茶入・茶杓・仕覆の拝見と進み、「薄茶」で締めくくられました。干菓子は花づくしにちなんで、可愛らしいお花と涼やかなもみじ、目でも充分に楽しむことができました。
今回は、茶事・茶懐石をゆったりとした時とともに堪能することができました。先生方のご指導、おもてなし、誠にありがとうございました。